天照大神(2)

hidesun(英寸)

2011年01月04日 21:10



『 (1)より続き 』
太陽神に隠れられてはたまりません。世の中真っ暗闇になってしまいました。そこで困った神々は一計を案じ、岩戸の前に八尺勾玉をさげ、八咫鏡(やたのかがみ)をぶらさげて、天宇受売神(あめのうずめのかみ)がその前で踊りを踊りました。その踊りが余りおかしかった為、居ならぶ神様はどっと吹き出します。
その笑い声を聞いた天照大神は「いったい何事?」と少し岩戸を開けて様子を見ようとしました。すると天宇受売神が「あなた様よりもっと尊い神様がいらっしゃったのです」といいます。そして天児屋命と布刀玉命が鏡をそばに寄せますと、そこに映った自分の姿が輝いて見えます。どんな神なのかと思い、もう少しよく見ようと岩戸をもう少し開けますと、そこで控えていた天手力男神(あめのたぢからおのかみ)がグイと天照大神の手を引いて岩戸から引出し、布刀玉命(ふとだまのみこと)がサッとしめ縄を渡して中に戻れないようにしました。かくして高天原に光が戻ったのです。
天照大神は現在伊勢神宮に祭られています。その時の八咫鏡も天皇家の三種の神器の一つとして、そこに祭ってあります。八尺勾玉は皇居に祭られています。
天照大神の信仰が日本書紀に最初に登場するのは崇神天皇の巻で、天皇の娘である豊鍬入姫が天照大神を大和の笠縫邑に祀ったという記事があります。そして次の垂仁天皇の代になって、今度は垂仁天皇の娘である倭姫(やまとひめ)が天照大神を祀るのにふさわしい場所を探して各地を尋ね歩く話が出てきます。
倭姫は宇陀の篠幡、近江の国、美濃、とめぐった後で伊勢に入りますが、その時「ここは辺鄙な土地だけど波が打ち寄せる美しい国である。私はここに留まりたい」という神託があります。そこで倭姫はそこに宮を建てて天照大神をお祭りしました。


【 堺町内神社 : 大神稲荷 Flash画像×16枚 】


 撮影場所:大神稲荷
神話