黄泉の国

hidesun(英寸)

2011年01月19日 21:36



【みそぎ池】
御池(みいけ)とも呼ばれ、イザナキノミコトが黄泉(よみ)の国のけがれを清めるため、禊(みそ)ぎを行った所と伝えられています。

イザナミを追って、イザナギは、地の底へ。イザナミを失ったイザナキは、あきらめきれずに、ただ会いたい一心でイザナミのいる“黄泉(よみ)の国”へと出かけていきました。
 「イザナミ…イザナミ、私のイザナミはどこにいる?」
イザナギはいっしょうけんめいにイザナミをさがしました。 そして、イザナミをようやく見つけると、こう言いました。
 「いとしいイザナミよ。まだ国づくりは終わっていません。さあ、一緒に帰りましょう」
すると、イザナミは答えました。
 「私は、黄泉の国の食べ物を口にしてしまったので、帰ることができなくなってしまいました。でも、あなたが、こうしてわざわざ迎(むか)えにきてくれたので、この国の神に相談してみます。その間、決して私の姿を見ないでください」
イザナギは長い時間イザナミが出てくるのを待っていました。 しかし、いくら待っても出てきません。イザナギはとうとうがまんできずにイザナミのいる御殿(ごてん)に入り、中をのぞいてしまいました。
そこでイザナキが見たものは…あまりにも変わり果てたイザナミの姿でした。
顔や体中にウジ虫がはいまわり、体のあちこちには、それはそれは恐(おそ)ろしい姿をした化け物たちがうごめいていたのです。 すっかり恐ろしくなったイザナギは、いちもくさんに逃げ出しました。
 「こらあ~!イザナギ。逃げるのかあ!私にに恥(はじ)をかかせおって!」
イザナギがうしろを振り返ると、体のあちこちからウジ虫をぶら下げたイザナミがこわい顔で追ってくるではありませんか。
いよいよこわくなったイザナキは、必死に逃げました。そして黄泉の国の出口にようやくたどり着くと、近くにあった大きな岩で道をふさぎました。その岩をはさんで、イザナミに
 「離婚をしよう。」いいます。すると、イザナミが、
 「愛しいあなたが、このようなことをされるのならば、わたしは一日にあなたの国の人間たちを千人殺してあげましょう。」
というと、イザナギは、
 「愛しい女神よ。あなたがそうするなら、わたしは、一日に千五百の産屋(うぶや=出産のために建てる家)を建てましょう。」
といいました。
このことから、人間は一日に千人が死に、千五百人が生まれてくるのです。

※坂をふさいだ大きな岩は、ヨミドノオオカミ(黄泉戸大神=黄泉の入り口にある大神)と申します。そして、いわゆる「黄泉比良坂」は、今の出雲の国の伊賦夜坂(いふやざか=島根県八束群東出雲町揖屋)という坂です。

 Japan Graffiti sakai1574 SIM内神社 : 大神稲荷 】


 撮影場所:大神稲荷
神話