線香花火

hidesun(英寸)

2011年07月06日 22:04


江戸時代の俳諧選集である洛陽集には、葦やよしよりもう少し細い藁(わら)の先に火薬を付けた花火を香炉に立てて遊んでいる女性の様が詠まれていますが、香炉や火鉢に立てた花火の格好が仏壇に供えた線香に似ているところから「線香花火」の名前がついたと言われています。


線香花火は2種類あります。
一つは葦や藁の管の中に火薬を入れたもので、遊び方も手に持って上方45度に向けたり、火鉢などに立てて楽しむ 「スボ手牡丹」 と呼ばれるものです。それに対して「長手牡丹」 と呼ばれる線香花火は、藁ではなく和紙を使い、そこに火薬を付けて縒ったもので、下に垂らして燃やします。
スボ手牡丹は、細い葦や藁の入手が容易ではないためか江戸ではやがて廃れていきますが、関西では今も線香花火といえばスボ手のほうがなじみが深い ほど深く文化として浸透していきます。
「スボ手牡丹」が廃れていった江戸でやがて人気を集めていくのが「長手牡丹」で、江戸の長手、上方のスボと分かれるのも文化の違い、風土の違いなのでしょう。(すぼ手は西日本に、長手は東日本に多いです)


線香花火の使用の段階は4段階に分けられ名前がついています。
牡丹:先に「玉」ができる。
松葉:玉が激しく火花を発する。
:火花が低調になる。
散り菊:消える直前。

玉は、溶融した硫黄や各種不純物が表面張力で球状になったものである。玉は落ちやすく、落ちてしまったら終わりなので、極力動かしてはならない。主に男の子の遊び方として、消えるまで玉を落とさずにいられるかを競うことがあります。

【 みるきー舞姫 2011年夏公演告知動画 】

● キャプチャソフト : Bandcam / HD youtube動画
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