hidesun(英寸)
2010年10月09日
17:32
月うさぎ
昔、あるところにうさぎと狐と猿が暮らしていました。ある日、3匹は疲れ果てた
老人に出会います。老人はおなかがすいて動けない、何か食べ物をめぐんで
くれと言い、3匹は老人のために食べ物を集めに出かけました。
やがて、猿は木に登っていろいろな果実を採ってきて老人に食べさせました。
狐はお墓に行ってたくさんのお供えものを盗ってきて老人に与えました。しかし
うさぎは一生懸命頑張っても、何も持ってくることができません。
そこで悩んだうさぎは覚悟を決め、もう一度探しに行くので火を焚いて待ってい
て欲しいと伝えて出かけていきました。猿と狐は火を焚いて待っていましたが、
手ぶらで帰ってきたうさぎを見て、嘘つきだとなじります。するとうさぎは「私には
食べ物をとる力がありません。ですから、どうぞ私を食べてください」といって火
の中にとびこみ、自分の身を老人に捧げたのです。
実は、その老人は帝釈天(タイシャクテン)という神様で、3匹の行いを試そうと
したのです。もとの姿に戻った帝釈天は、そんなうさぎを哀れみ、月の中にうさぎ
を甦らせて、皆の手本にしたそうです。』
これは仏教説話からきているお話です。さらにこのお話には続きがあって、
「うさぎを憐れんだ老人が、その焼けた皮を剥いで月に映し、皮を剥がれたうさぎ
は生き返る」という説もあります。だから、月の黒い部分がうさぎなのでしょう。
また、うさぎが餅をついているのは「老人のために餅つきをしている」とか
「うさぎが食べ物に困らないように」という説がありますが、中秋の名月が豊穣祝
いであることを考えると、たくさんのお米がとれたことに感謝する意が込められて
いるようです。
月の名称(月齢別)
新月
現在では、旧暦(太陰太陽暦)の毎月第1日目の月のことを言います。太陽・月・
地球が一直線上に並ぶので、肉眼では見えない月のことです。この状態を“朔:
さく”といいます。
昔は、朔をすぎてから、初めて夕方西に見える細い月(三日月のこと)を新月と呼
ぶことがありました。一日二日の月は見えにくく、初めて「新しい月」が確認でき
たからだと考えられています。
二日月
旧暦の毎月第2日目にでる月のことをいいます。肉眼ではぼんやりとしか見えな
いので、“既朔”(きさく)ともいわれます。
三日月
旧暦で毎月第3日目にでる月です。月齢三日目になるとさすがにはっきりと月が
認められるので古代では三日月のことを“新月”と呼ぶこともありました。また、江
戸時代には毎月3日の欄に三日月の絵がのせてある朏暦(みかづきごよみ)なる
ものがありました。
三日月にはこの他に、眉月・始生魄・哉生明・朏魄・麿鑛・彎月・繊月・初月・若月
・虚月・蛾眉など、いろいろ名前があります。
上弦・七日月
旧暦で毎月7日目・8日目にでる月。天文学的には、月と太陽の黄経の差が90度
になるときに見えます。上弦の月・上の弓張り・玉鉤などとも呼ばれます。半月。
破鏡の異名も。
十三夜月・十三日月
旧暦で毎月13日目にでる月。特に旧暦9月13日の十三夜は「のちの月」と称され、
十五夜についで月が美しいとされて、宮中では古くから月見の会が催されていま
した。この十三夜の月祭りは日本固有の風習で、十五夜のような中国伝来の観
月会ではありません。また、旧暦8月15日に十五夜(芋名月)の月見をして、旧暦9
月13日の十三夜(栗名月・豆名月)の月見をしないことは、片月見といって嫌う風習
もあったそうです。
小望月(こもちづき)・十四日月
旧暦で毎月14日目にでる月。また幾望(きぼう)とも言われます。望に「ちかい」(幾)
月という意味です。
満月・十五日月
旧暦で毎月15日目に出る月。天文学的には月と太陽の黄経の差が180度になると
きに見えます。特に旧暦8月15日の満月は「十五夜」と賞され、古くから月見の会が
催されていました。(ちなみに、この仲秋の名月の「十五夜」は必ず仏滅です。関係
有りませんが、旧暦2月15日も仏滅です。詳しくはここをクリックしてください。)
満月の月・十五夜・望月・望(もち)・三五の夕べなどとも呼ばれます。また14日・1
5日・16日の3日間を望月と呼ばれた時代もありました。
十六夜(いざよい)・十六日月
旧暦で毎月16日目にでる月。「いざよい」は「いさよう・いざよう」から来た言葉で、
「ためらう・ぐずぐずする」と言う意味があり、満月の翌日の月は、出るのをためらっ
ていると考えたわけです。十六夜の月・既望・哉生魄・不知夜月などとも称されま
す。
立待月(たちまちづき)・十七日月
旧暦で毎月17日目の夜にでる月。夕方から立って待っていてもそんなにくたびれ
ないうちに出てくるから立待月といわれます。
居待月(いまちづき)・十八日月
旧暦で毎月18日目の夜にでる月。月の出が、日没よりもだいぶ遅くなり、立って
待っていたのではくたびれるので、座って待つことになる月と言う意味です。
他に、座待ち月・居待ちなどとも呼ばれます。
寝待月(ねまちづき)・十九日月
旧暦で、毎月19日目の夜にでる月。月の出が、日没よりかなり遅くなり、もはや
寝て待つ月という意味です。他に、臥待ち月、寝待ちなどとも、称されます。
更待月(ふけまちづき)・二十日月
旧暦で、毎月20日目の夜にでる月。夜も更けてから出る月という意味です。
下弦・二十三日月
旧暦で、毎月23日・24日目にでる月。天文学的には、月と太陽との黄経の差が
270度になった時。月の出が、真夜中の12時頃になり、月の入りがお昼近くに
なります。この夜は古くから“二十三夜待ち”と言われる月待ちの行事が行われ
ていました。
三十日月(みそかづき)
旧暦で、毎月30日目にでる月。太陽に近すぎるため、もうその姿は見えません。
晦・晦日・提月とも呼ばれます。「つごもり」は「月隠:つきごもり」が変化したも
ので、月の光が隠れて見えなくなるという意味です。転じて、晦が各月の最終
日をさすようになりました。
有明月
十六日以降にでる月の総称で、夜が明けてもまだ空に残っている月の事を表し
ています。古くから趣のある月とされてきました。
夕月
夕方にある月。有明月とともに、趣のある月とされました。また、夕方だけに月の
ある夜を“夕月夜”といいました。
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