hidesun(英寸)
2010年11月04日
21:49
第11帖 花散里(はなちるさと) 光源氏25歳夏の物語
花散里との出会い。 小休止的な短い巻。
まわりの人々が離れて行き、政治的にもどんどん窮地に追い込まれ、落ち込んでいた源氏は、ふと、かって一度関係があった、亡き桐壷院の女御の一人(麗景殿女御)の妹(花散里)のことを思い出します。
いつもの性格から、思い立ったらいてもたってもいられず、五月雨の晴れ間に会いにでかけました。
麗景殿女御や花散里と、昔話しに花を咲かせ、桐壷院を懐かしみ、心和むひとときをすごします。
光源氏は、朱雀帝の婚約者である朧月夜とのスキャンダルで政治的にピンチに追い込まれ、世の中がいやになってしまいます。そんな中、以前契りを交わしたことがある花散里(はなちるさと)という女性のことを思い出します。花散里は、故桐壺院の妻の一人であった麗景殿(れいけいでん)の妹で、今は姉妹でひっそりと暮らしています。この二人を訪ねようと梅雨の合間に外出した光源氏でしたが、その途中でこれまた一度だけ契りを交わしたことがある別の女性の家を見つけました。光源氏は、迷わずその女性を誘いに行きましたが、体よく断られてしまいます。さて、麗景殿邸に到着した光源氏は、麗景殿と花散里の二人と昔話に花を咲かせます。夜が更けると、先ほどのつれない女性とは違い、変わらずに光源氏を待っていてくれた花散里と、心和むひとときを部屋で過ごすのでした。