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2012年02月10日

花さかじいさん

心優しい老夫婦と性根の曲がった隣人夫婦が、不思議な力を持った犬をきっかけに前者は幸福に後者は不幸になるという勧善懲悪の話
花さかじいさん

心安らかで堅実に暮らす心優しい老夫婦が、一匹の白い仔犬を拾いわが子同然にかわいがって育てる。
あるとき犬は畑の土を掘りながら「ここ掘れワンワン」と鳴き始める。驚いた老人が鍬で畑を掘ったところ、金貨(大判・小判)が掘り出される。 老夫婦は喜んで、近所にも振る舞い物をする。
それをねたんだ隣人夫婦は、無理やり犬を連れ去り、財宝を探させようと虐待する。しかし犬が指し示した場所から出てきたのは、期待はずれのガラクタ(ゲテモノ·妖怪·欠けた瀬戸物)だった。 隣人夫婦は犬を鍬で殴り殺し、飼い主夫婦にも悪態をついた。
わが子同然の犬を失って悲嘆にくれる夫婦は、死んだ犬を引き取り、庭に墓を作って埋める。 そして雨風から犬の墓を守るため、傍らに木を植えた。
植えられた木は、短い年月で大木に成長する。やがて夢に犬が現れて、その木を伐り倒して臼を作るように助言する。 夫婦が助言どおりに臼を作り、それで餅を搗くと、財宝があふれ出た。
再び隣人夫婦は難癖をつけて臼を借り受けるが、出てくるのは汚物ばかりだった。 激怒した隣人夫婦は、斧で臼を打ち割り、薪にして燃やしてしまう。
夫婦は灰を返してもらって大事に供養しようとするが、再び犬が夢に出てきて桜の枯れ木に灰を撒いてほしいと頼む。 その言葉に従ったところ花が満開になり、たまたま通りがかった大名が感動し、老人をほめて褒美を与えた。このときのセリフは『枯れ木に花を咲かせましょう』である。
やはり隣人夫婦がまねをするが、花が咲くどころか大名の目に灰が入る。 悪辣な隣人は無礼をとがめられて罰を受ける。

花さかじいさん

日本の民話において白い動物は何らかの神の使いとみなされることが多い。白犬は夫婦の心ただしい生活を祝福した神からの贈り物であったと考えられるのである。
この話で一番の疑問は、わが子同然の犬を惨殺されて文句一つ言わない夫婦の度を越した人の良さだが、隣人との物語上の性格対比のためという説が主流。
ただ、この話にはほかの村人がほとんど出てこないため、おそらく夫婦は農作業などで隣人の協力に頼らざるを得ずそのためかなり悪辣な行為にも耐えていたという読み方もある。

花さかじいさん
堺SIM 大神稲荷神社 場所
http://slurl.com/secondlife/JAPAN%20GRAFFITI%20Sakai1574/150/122/33



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Posted by hidesun(英寸) at 22:02│Comments(0)おとぎ話
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