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2011年06月26日

式神(十二神将)

式神(しきがみ、しきじん、識神)とは、陰陽師が使役する鬼神のことで、人心から起こる悪行や善行を見定める役を務めるものです。式の神ともいい、文献によっては式鬼(しき)式鬼神ともいいます。「式」とは「用いる」の意味であり、使役することをあらわします。
式神(十二神将)

陰陽道は神道(古神道)に道教の陰陽五行思想や、密教などの思想を取り入れ習合したもので、現在の神社神道にもその系譜としての思想や儀式があります。神主や巫女は神降ろしによって、神を呼び出し憑依させることを、神楽や祈祷というが、これは和御魂の神霊であり、式神は鬼神となっていることから、和御魂の神霊だけではなく、荒御魂の神霊いわゆる「荒ぶる神」や「妖怪変化」の類である位の低い神を呼び出し、使役したと考えられます。また、人の善悪を監視するということは、人の心(霊魂)の和御魂と荒御魂の状態の変化でもあり、このことも式神という、2つの状態のどちらかの神霊を、使役したことと係わっていると思われます。
陰陽道の大家で、陰陽師として知られる安倍晴明が使役したという式神に十二神将(十二天将)があります。

十二神将とは陰陽師の占術である式占(ちょくせん)にみられる十二天将です。
「青龍・朱雀・白虎・玄武・勾陳(こうちん)・六合(りくごう)・騰蛇(とうだ)・天后(てんこう)・貴人・大陰(だいおん)・大裳(たいもう)・天空」に由来しており、仏教で云われる薬師如来の眷属(けんぞく)である十二夜叉大勝とは別物です。
式神(十二神将)
※少年陰陽師画像

この式神の性格的な面については『今昔物語』では密教での護法童子や眷属神をイメージさせる神霊的存在ですが、『宇治拾遺物語』では紙などの無生物が陰陽師の呪力で、まるで生物のように操られています。
無生物に生命を吹き込むなどと言うとインチキも甚だしいと思われますが、折り紙にした鶴や人形を川に流して罪を背負ってもらうというような分身的な風習が残っています。
また呪詛に使う人形に、敵人の魂を込めて五寸釘で打ち付けたり、土に埋めることで相手に何らかのダメージを与える。成功するかどうかは別としても素人でさえこういう事をやる(出来る?)のだから陰陽師(プロ)が無生物に霊力を吹き込んで操ることができたとしても不思議ではないのかもしれません。
式神(十二神将)
※少年陰陽師 十二神将 天一
式神(十二神将)

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Posted by hidesun(英寸) at 22:48│Comments(0)陰陽道
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