
2011年02月13日
日本庭園(1)
日本庭園(にほんていえん)とは、日本の伝統的な庭園であり、和風庭園(わふうていえん)ともいいます。

庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置される。また枯山水と称される、水を用いずに、石、砂、植栽などで水流を表現する形式の庭園も作られた。白砂で水の流れを象徴するところに特徴があるが、これは庭園には水が不可欠のものであるという考えがひそむ。庭園のことを山水といったのもそのためである。室町時代以降には枯山水は禅宗の思想と結びつき、禅寺などで多く作られていく。江戸期以降になると庭園内のみならず庭園外の景色を利用する借景という手法も広く用いられる。
日本の庭園様式の変遷をひもとけば、建築様式の変化や大陸からの宗教や思想の影響が庭を変化させている。磯崎新は日本の庭園が特に海などをメタファーにすることにつきるように思われるのは「見立て」というメタファー発生装置を作り上げたためだと述べている。作庭記の記述も池泉やそれらを表現するための石組みなどでもうみなど、自然をメタファーとして表現し、見立てによって縮景を行う作庭手法を伝聞する。このようなメタファーを用いたのは、それが表現するものを不特定多数の人に伝える浄土式や神仙などのような古来の思想を含んだ庭には表現すべきモデルとしての、斎庭などの儀式の庭はその場の神や同調者とが、禅寺の庭も景を修行のひとつである思想を持つ人々が共有する景が必要であるからとされる。
■ 庭園様式 ■
寝殿造り庭園:しんでんづくりていえん(平安時代)
代表的な例:神泉苑、嵯峨大覚寺
中国から渡来した唐制(とうせい)による建築様式で、左右均斉(左右の程よい安定感やつり合いがとれている)のつくり方。寝殿は南に面し、池泉があり、左に泉殿(いずみどの)、右に釣殿(つりどの)が両翼をなして地面にのり出す。湧水(ゆうすい)、遣水(やりみず)を特徴とする。
浄土式庭園:じょうどしきていえん(平安時代)
代表的な例:平等院、浄瑠璃寺、毛越寺
不安な社会状勢の影響で仏教上の浄土思想が普及した時代に、人々が極楽浄土に住生を願うようになったことから、浄土曼荼羅絵を庭園構図に写 したもの。
枯山水:かれさんすい(鎌倉・室町・戦国時代)
代表的な例:大仙院、竜安寺
景石を組んで滝を表現し、白砂を敷いて水を表現する。
書院式庭園:しょいんしきていえん(安土桃山時代)
代表的な例:醍醐寺三宝院庭園、西本願寺大書院庭園
書院建築にふさわしい庭、通常の庭。巨大な庭石と色彩豊かな色石とを多く使用している。
茶庭:ちゃにわ(安土・桃山時代)
茶室に通る路を本位としてつくられた庭とその施設細部のこと。配植(植物の配置)、配石(石の配置)、工作など、すべて茶会での流儀に則して規定されている。露地(ろじ)とも言われる。
廻遊式庭園:かいゆうしきていえん(江戸時代)
代表的な例:桂離宮、岡山後楽園、水戸偕楽園、金沢兼六園、熊本成趣園
書院庭園の様式と茶庭の様式を合流し、池庭と石庭が渾然一体となった庭。地割(じわり―庭園設計による配置)は池・島・山をつくり所々に茶庭を配し、いくつかの露地の連続として園路、橋などにより連絡される。部分的に異なった自然風景を描き出すことを旨とする。
大名庭:だいみょうにわ(江戸時代)
諸大名が江戸や各地の城下町につくらせた庭の様式。平坦で広大な庭園の構図は各地の名勝地の風景を縮景として取り入れ、おもに園路から鑑賞する。
撮影時期:2010年5月
場所:MilkyHouse
音楽:Yaz Rockett

庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置される。また枯山水と称される、水を用いずに、石、砂、植栽などで水流を表現する形式の庭園も作られた。白砂で水の流れを象徴するところに特徴があるが、これは庭園には水が不可欠のものであるという考えがひそむ。庭園のことを山水といったのもそのためである。室町時代以降には枯山水は禅宗の思想と結びつき、禅寺などで多く作られていく。江戸期以降になると庭園内のみならず庭園外の景色を利用する借景という手法も広く用いられる。
日本の庭園様式の変遷をひもとけば、建築様式の変化や大陸からの宗教や思想の影響が庭を変化させている。磯崎新は日本の庭園が特に海などをメタファーにすることにつきるように思われるのは「見立て」というメタファー発生装置を作り上げたためだと述べている。作庭記の記述も池泉やそれらを表現するための石組みなどでもうみなど、自然をメタファーとして表現し、見立てによって縮景を行う作庭手法を伝聞する。このようなメタファーを用いたのは、それが表現するものを不特定多数の人に伝える浄土式や神仙などのような古来の思想を含んだ庭には表現すべきモデルとしての、斎庭などの儀式の庭はその場の神や同調者とが、禅寺の庭も景を修行のひとつである思想を持つ人々が共有する景が必要であるからとされる。
■ 庭園様式 ■
寝殿造り庭園:しんでんづくりていえん(平安時代)
代表的な例:神泉苑、嵯峨大覚寺
中国から渡来した唐制(とうせい)による建築様式で、左右均斉(左右の程よい安定感やつり合いがとれている)のつくり方。寝殿は南に面し、池泉があり、左に泉殿(いずみどの)、右に釣殿(つりどの)が両翼をなして地面にのり出す。湧水(ゆうすい)、遣水(やりみず)を特徴とする。
浄土式庭園:じょうどしきていえん(平安時代)
代表的な例:平等院、浄瑠璃寺、毛越寺
不安な社会状勢の影響で仏教上の浄土思想が普及した時代に、人々が極楽浄土に住生を願うようになったことから、浄土曼荼羅絵を庭園構図に写 したもの。
枯山水:かれさんすい(鎌倉・室町・戦国時代)
代表的な例:大仙院、竜安寺
景石を組んで滝を表現し、白砂を敷いて水を表現する。
書院式庭園:しょいんしきていえん(安土桃山時代)
代表的な例:醍醐寺三宝院庭園、西本願寺大書院庭園
書院建築にふさわしい庭、通常の庭。巨大な庭石と色彩豊かな色石とを多く使用している。
茶庭:ちゃにわ(安土・桃山時代)
茶室に通る路を本位としてつくられた庭とその施設細部のこと。配植(植物の配置)、配石(石の配置)、工作など、すべて茶会での流儀に則して規定されている。露地(ろじ)とも言われる。
廻遊式庭園:かいゆうしきていえん(江戸時代)
代表的な例:桂離宮、岡山後楽園、水戸偕楽園、金沢兼六園、熊本成趣園
書院庭園の様式と茶庭の様式を合流し、池庭と石庭が渾然一体となった庭。地割(じわり―庭園設計による配置)は池・島・山をつくり所々に茶庭を配し、いくつかの露地の連続として園路、橋などにより連絡される。部分的に異なった自然風景を描き出すことを旨とする。
大名庭:だいみょうにわ(江戸時代)
諸大名が江戸や各地の城下町につくらせた庭の様式。平坦で広大な庭園の構図は各地の名勝地の風景を縮景として取り入れ、おもに園路から鑑賞する。
撮影時期:2010年5月
場所:MilkyHouse
音楽:Yaz Rockett

タグ :日本庭園MIlkyhouse