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2010年11月06日

明石

第13帖 明石(あかし) 光源氏27歳3月から28歳8月の物語



政情激変。源氏須磨への退去。はじめて味わう挫折感。

この巻は、神霊力のなせる業が、物語を新たな局面へと導いていきます。
桐壷院の霊力と住吉の神。この2つの神霊が、源氏を明石の地へと導き、明石の姫君と結びつけ、都での凶事をひきおこして朱雀帝を動揺させ、ついには源氏免還へと展開させます。

この神懸かりのドロドロとした物語の中に、彩りを添えるように、「明石の君」という女性が、シンデレラ的要素をもって登場し、源氏と運命的な出会いをして結ばれます。

須磨の海岸で暴風雨が吹き荒れて以来ずっと嵐の日が続き、家も火事になるという不幸のドン底にいる光源氏でしたが、夢の中に桐壷院が現れ、須磨を離れるようお告げを残します。あくる朝、同じくお告げがあったという明石の入道がタイミングよく船で現れ、その船で光源氏は明石に引っ越しました。そのころ、都でも嵐の日が続き、朱雀帝は夢の中で桐壷院にニラみつけられます。それ以来、右大臣は急死、弘徽殿は病気、朱雀帝は目をわずらうといったように次々と不幸が右大臣ファミリーに襲いかかりました。朱雀帝は、これは光源氏をこよなく愛した桐壷院のタタリだと思い、光源氏に京都に戻るようメールを送ります。そのころ光源氏は、明石の入道のモクロミどおり明石の君と契りを交わす仲になっていました。明石の君は身分の差に恐縮しながらも、光源氏の子を宿していました。光源氏は、必ず迎えに来ることを明石の君に約束して京都に戻ります。  


Posted by hidesun(英寸) at 20:15Comments(0)源氏物語