
2011年08月25日
平安貴族(2)

【 みるきー舞姫公演「MOD女陰陽師画像」】
当時、平安貴族の娘は初対面の男性には、声もかけませんでした。男性と対面するときは、几帳・御簾越しで、姿は見せないのが常識でした。例え、知り合った後でも、会話は全て侍女を通してするのが普通でした。現代のように、直接会って始まる恋は、まず無いと言ってもいいくらいです。たいてい、男が女についての噂を聞き、興味を持った女性に文を送るのが始まりでした。
物語に多く見られる「かいま見」から始まる恋は、現実ではありませんでした。しかし、偶然出会って強引に関係する事もあったようです。当時は一夫多妻制でしたが、女性にも複数の男性がいることがあったようです。そして運悪く男性同士が、かち合う事もあったようです。また、女の方で、飽きられた人は、「夜離れ」を嘆いたのでした。
【結婚】
当時の結婚の大きな特徴は、①婿取り婚(むことりこん)②一夫多妻(いっぷたさい)であったことです。
一夫多妻といっても、正妻はもちろん一人でしたが、妻の実家が夫の面倒を見ていて、生まれた子どもも妻の方で育てていました。ただ、天皇の妻となって宮廷に出仕する(入内~じゅだい~)場合は逆で、妻の方が後宮に自分の部屋をもらい、そこにすみましたが、その生活は、実家の方でまかなっていました。
そのほか、内親王(ないしんのう)が降嫁する場合は、経済面の大半を相手の男性がひきうけなければなりませんでした。相手の女性の身分が低かったり、後ろ盾がない時は男性の家に、同居したりしましたが、この場合、正妻として社会的に認められませんでした。結婚当初は妻の実家に通っても、ずっとではなく、夫婦だけで別のところに、移り住むのが普通でした。
1. 男が仲立ちをたてて、女の家に求婚の手紙を贈ります。
2. 保護者の承諾を得て、吉日を選び三日間ひそかに女のことに通います。この期間は、普通の恋愛と同じ く、男は闇にまぎれて通い、夜明け前に帰らなければならなかったし、帰ったらすぐ恋文(ラブレター)を
贈らなければなりません。
3. 三日目になると、「露顕(ところあらわし)」という披露宴と「三日夜(みかよ)の餅」という夫婦固めの共食が行われ、これで晴れて世間から夫婦と認められます。ちなみにこれらは、全て妻の実家が主催します。

【 MILKYHOUSE 十二単 】

みるきー舞姫 【 MOD女陰陽師 予告編 】